江戸時代から大正にかけて活躍した京焼の村田永翁の陶器人形２体です。
大きさは、画像1枚目の左側の人形で高さ１４．５センチ、横11センチ、右側の人形で高さ14.5センチ、横12センチです。（但し、全て約寸です。）
状態は、釉薬も綺麗に残っていて100年以上前の作品ですので、良い状態だと思います。残念なのは、右側の人形の右腕に補修があります。 画像9枚目のように2か所直されています。
青木木米に私淑してその技法をさらに磨き上げて作られた陶器の人形です。永翁は（ながおさ）と読み、かなり若い時からこの号を使用しています。こちらの人形には内部に【七六歳 永翁造】と銘が彫られています。窯印ではなく自身で手彫りで彫られているので、これだけでも貴重な資料です。
村田永翁は本名 熊次郎といい、天保12年（１８４１年）生まれで大正11年（1922年）に81歳で亡くなっています。こちらに76歳とありますが、昔は数え年でしたので大正4年（1915年）か5年（1916年）の製作だと思われます。
※京都大学名誉教授でした宮崎市定氏によって書かれた「木米と永翁」を資料としてお付けします。
今では忘れられた村田永翁ですが、この人形を見ればその技量の高さが窺い知れます。貴重な京焼の歴史資料としても大変重要な作品かと思われます。床飾りとさあれても自慢出来る逸品かと思います、如何でしょうか？


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